書籍のタイトル「記憶の果て」は少しだけドロドロとした印象がある。
この「記憶の果て」はフォト・リーディングに影響を与えた書籍として、ふたたび注目され復刊された。
記憶の果ては、抑圧され知覚できない潜在意識からの情報を、どのようにしたらキャッチできるかを、さまざまなテクニックを各章で紹介している。
頭に浮かんだことを大きな声で説明することを、イメージストリーミングという。
内にこもりそうな情報を再び声に出してみることは、自分の考えを整理し説明の仕方をうまくやることにもつながる。
この書籍についているCDは、書籍の冒頭の文章を2倍速>3倍速>4倍速という風に、読み上げる速度を速めた「速聴」の音源が入っている。
この速聴CDは書籍の文章を目で追う速度を速めることの訓練に適してる。
文章を目で追う追唱のスピードを上げることによって、脳に刺激を与えるといわれている。
つまり言語は、目や耳から入る情報を再び大脳の左脳にある、ウェルニッケ中枢という場所で認識される。
この一連の作業を記憶の果てでは「速聴」とよんでいる。
文章に目を通し早く読み込むことで、集中力が高まり記憶力や理解力が高められるそうだ。
私は、ときどき思い出したように、このCDを聞きながら書籍の文章を目で追い「追唱」する。
はじめは読みあげられるスピードが速く、違和感もあるため28ページを読み上げる時間が長く感じる。
これを初めて数ヶ月たつが、「速聴」はPhotoReadingや音読に近い感覚があるように感じている。
この一連の加速学習を行ったときに共通することは、自分の目の変化だ。
学習を始めると集中力がわき、好奇心がかきたてられるのがわかる。
その時に、私は目の様子を観察した。
驚くことに子どもの目のように、自分の目の瞳孔が開いていた。
この目の現象は、バイオリンの練習をしたときにも同様のことが起きる。
音が聴覚に影響を与えるだけでなく、視覚にも影響をあたえるのだろうか?
この現象がなぜ起きるのはなぜ起きるかはわからないが、興味を持って物事に取り組めていることには違いない。
この目の現象は覚醒というものなのかはわからないが、自分に意識や内面に触れ、静寂な中で学習できる雰囲気が大好きだ。
本書は著者であるウィン・ウェンガーとリチャード・ポーのふたりが、加速学習において25年間の研究の粋を集めたものだそうでで、読みごたえがある。
私は、フリーノーティングやポータブルポケットバンクなどを取り入れている。
一番面白いのは第八章のモデル思考 -その人になりきるというところ。
自分がなりたいキャラクターの頭をイメージの中で借りるというもので、このテクニックは面白そうだと感じている。
気分転換には面白い一冊だ。
書籍 記憶の果て
出版社 きこ書房
価格 1800円
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