この方は子どもの頃、失語症と診断され、学校にもついていけず16歳で学業を断念している。
そのオブライアンは記憶ということについて疑問を抱いた。
彼はさまざまな分野の書籍から独自の学習のトレーニングをはじめ、その知力を蓄え、記憶の分野でその名を世界にとどろかせた。
彼は世界記憶力選手権大会で8回優勝するなど、その才能を開花させている。
この書籍のタイトルは「記憶力 世界一チャンピオンの㊙記憶術」というもので、その印象はちょっとイケテない感はある。
だが、この書籍を開くとその印象は一変する。
1.歴史
古代ギリシャ時代などの、記憶の歴史や脳の機能の仕組みが紹介されている。
太鼓のむかし文書は存在しない時代は、すべて情報は口伝えで行われていた。
古代インドのベーダ聖典は、その正確性が求められ特殊な口述の経典が完成した。
連綿と続く正確な口伝えのリレーは、ベーダ聖典の司祭たちの厳しい監視のもとに、現代に受け継がれた。
記憶ということについて様々な視点から、深い洞察とアイデアを紹介している。
2.記憶をつかさどる脳の働きとその取り説
たとえば栄養学、睡眠、音楽、瞑想と呼吸法、内観法などの東洋の文化を融合させ、いわばこの本は学習のデパートのような本であ
る。
私はなぜイギリス人が瞑想なのか?とかんじた。これは学習に入る脳波と関係がある。
普段の日常生活で、目を閉じてゆっくり呼吸することはほとんどない。
日常の脳波はべータ波が優位となる。だが学習にはアルファー波シーター波の脳波が最適であるといわれている。
この本の著者 オブライアンは、呼吸のコントロールによって脳波をアルファー波の状態のできると説明する。
簡単な瞑想法
1.目を閉じておおきく息を吸い込み、肺を空気で満たす。(鼻呼吸)
2.吐き出すときにはじめは右の鼻腔を意識しながら息を吐き出す。
3.同じように、息を吸いこんだら今度は左の鼻腔からゆっくりと息を吐き出す。これを交互に10分間行う。
私はに集中していると感じるときは、シーンとかキーンという音が聞こえることがあり、それがアルファー波の状態なのだと思う。
いずれにしても対象に興味が持てずいやいや学習しても、身につかないのだそうだ。
4.記憶の活用
記憶のフックやマインドマップなどの思い出す技術がふんだんにちりばめられている。
人の名前と顔を覚えることなど、日常の生活についても活用できる内容も載せてある。
スーパーラーニングのシーラ・オストランダーやマインドマップのトニーブザンなどの、教育の権威が著した文献の内容も加味してある。
またこの本の挿絵はイマジネーションと創造性を感じさせる内容の絵が、載せてある。
まとめ
肉体だけでなく、精神的な強さや記憶力はトレーニングによって高めることができる。
驚いたことに、オブライアンによれば思い出すことに使うパソコンや手帳は一切いらないという。
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