160年以上読み継がれる、「自己啓発の祖」エマソン。
以前から気なっていた、ラルフ・ウォルド・エマソン。
彼の思い浮かぶがままに書き記された文章は、一見論理性に欠けるところもあるといわれる。
当時の時代背景から考えて、エマソンという人間はアウトサイダー的な人物ではなかったかと思う。
いわゆる社会や慣習などの一般的な常識にとたわれず、純粋に真実を求めながら、自分のあり方を追求し自らの言葉で語ったところが私としては心地よい。エマソンははバードを卒業後、父のあとをついで牧師となる。
だが形骸化された教会制度に嫌気がさし、1834年から執筆、講演活動を展開した。
エマソンはプラトン・カントや東洋の哲学にも精通し、ニーチェや福沢諭吉など多くの詩人、作家に影響を与えたといわれている。
本の帯をみると、オバマ大統の「領座右の銘」なのだそうだ。
本書の中で、「文明は我々人類に進化をもたらしたように思われるが、
逆に車は歩くことを忘れさせ、時計の発明によって天体や星座から暦を知ることがなくなったと」、エマソンは語る。
書籍に書かれている行動、学び、自己との対話は、われわれに独立した考えを創造させ、真実という誇り高い世界にいざなってくれるようだ。
エマソンは「何が世界を動かしているのか」、「世界がどのような方向に進むのか」を知っていて、「自己信頼」は人類への警鐘としてのメッセージに思えてしょうがない。
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